結合物との複合体(左)の方が、フリーの状態(右)と比べてBlueの原子が多く、原子の揺らぎが少ないことわかります。

B-factorで原子の揺らぎを比較する α-Galactosidaseの例

温度因子B-Factorによる色分け表示で、複数のPDBデータを比較することができます。ColorB-Factorに設定すると、PDBに記載されているB-Factorの値を色分けして表示します。同一Pageに読み込まれた複数の構造は、同一のスケールで色分けされますので、結合物の有無等の状態の違いによるB-factorの相違を比較することができます。

ここでは、Alpha-Galactosidaseのフリーの状態とガラクトースを結合している状態の構造をB-factorによる色分けで表示する例をご紹介します。

3. B-factorで色分け表示する

Style & Color Panelで、Residues ColorからB-factorを選択します。

デフォルトの表示では、全ての原子のB-Factorの値の最高値と最低値を均等に6分割して色分け表示されます。

2. Residuesの表示にする

Style & Color Panelで、ResiduesStyleBall & StickTypeAll Atomsに設定します。

Waals 2013 ユーザーズガイドでは、第10章内の「 B-factorで色分け表示する」をご参照下さい。

1. 1つのPageに2つのPDBファイルを読み込む

Alpha-Galactosidaseのガラクトースを結合している状態(1R47)(左)とフリーの状態(1R46)(右)のPDBファイルを1つのPageに読み込みます。

ここでは、糖鎖などのガラクトース以外のCompoundDeleteしています。また、二量体のうちの一本のChainだけを表示しています。ガラクトースは、Space-filingで示しています。

4. 色分けのスケールを設定する

カットオフ値の設定により色分けの範囲を設定します。

ここでは、色分けの設定を

Red ≥ 130.0,

130.0 > Orange ≥ 110.0,

110.0 > Yellow ≥ 90.0,

90.0 > Green ≥ 70.0,

70.0 > Cyan ≥ 50.0,

Blue < 50.0

にしています。

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解析事例

分子病態解析での使用例 変異による立体構造への影響を調べる

ダイマーインタフェースを抽出する β-Hexosaminidase Bの例

PDBデータの向きを揃える Protein Kinase Aの例1

阻害剤との結合様式を比較する Protein Kinase Aの例2

コンフォメーション変化を見る EF-Tuの例

阻害剤との相互作用を調べる PP1と阻害剤Calyculinの例

Bファクターで比較する α-Galactosidaseの例